国際運転免許証の取り方は?必要な書類や費用を徹底解説します!

「海外で運転したいけど、どうすればいいの?」
「国際免許証でバイクは運転できるの?」
「国際免許証はどうやって取得するの?」

国際免許証にまつわる様々な疑問を徹底解説します。

国際免許証とは

日本で発行された免許証を元に、海外で運転するために発行された運転免許証を一般的に国際運転免許証と呼びます。

道路交通法上は、国外運転免許証と呼ばれ、パスポートと合わせて携帯することで、ジュネーブ条約加盟国で運転をすることが出来ます。

このサイトでは、国外運転免許証の事を国際運転免許証(国際免許証)と表記します。

ジュネーブ条約とは

日本で発行された国際免許証はジュネーブ条約加盟国で有効です

ジュネーブ条約とは、1949年にジュネーヴで開催された「道路輸送および自動身輸送に関する国際連合会議」で採択された、自動車に関する条約

加盟国が発行した国際免許証があれば、加盟国同士で運転が可能となります。

ジュネーブ条約加盟国

2020年6月19日現在

アメリカ州 アメリカ合衆国, カナダ, ペルー, キューバ, エクアドル, アルゼンチン, チリ, パラグアイ, バルバドス, ドミニカ共和国, グアテマラ, ハイチ, トリニダード・トバゴ, ベネズエラ, ジャマイカ
ヨーロッパ州 英国, ギリシャ, ノルウェー, デンマーク, スウェーデン, オランダ, フランス, イタリア, ロシア連邦, セルビア, モンテネグロ, スペイン王国, フィンランド, ポルトガル, オーストリア, ベルギー, ポーランド, アイルランド, ハンガリー, ルーマニア, アイスランド, ブルガリア, マルタ, アルバニア, ルクセンブルク, モナコ, サンマリノ, バチカン, キルギス, ジョージア, チェコ共和国, スロバキア, スロベニア, リトアニア, クロアチア共和国, リヒテンシュタイン公国
オセアニア州 ニュージーランド, フィジー, オーストラリア, パプアニューギニア
アジア州 フィリピ, インド, タイ, バングラデシュ, マレーシア, シンガポール, スリランカ, カンボジア, ラオス人民共和国, 大韓民国, ブルネイ・ダルサラーム国
アフリカ州 南アフリカ, 中央アフリカ共和国, エジプト, ガーナ, アルジェリア, モロッコ, ボツワナ, コンゴ民主共和国, コンゴ, ベナン, コートジボワール, レソト, マダガスカル, マラウイ, マリ, ニジェール, ルワンダ, セネガル, シエラ・レオネ, トーゴ, チュニジア, ウガンダ, ジンバブエ, ナミビア, ブルキナファソ, ナイジェリア
中近東 トルコ, イスラエル, シリア, キプロス, ヨルダン, レバノン, アラブ首長国連邦
特別行政区等 香港, マカオ, フランスの海外領土(フランス領ポリネシア等), アルバ, キュラソー島, シント・マールテン, ケイマン諸島, マン島, ガーンジー, ジャージー, ジブラルタル, アメリカ合衆国の海外領土(グアム、プエルトリコ等)

出典元:国外運転免許証が有効な国(ジュネーブ条約締約国一覧)|警察庁

ただし、一部には制度が浸透していない地域があったり、国の情勢により条件が変わる場合がありますので、注意ください。

ジュネーブ条約加盟国以外での運転

スイス・ドイツ

ジュネーブ条約に加盟していませんが、日本との取り決めにより運転が可能です。

国際免許証と、運転免許証が必要となります。

台湾

台湾では国際免許証は使用できません

国際免許証は使用できません

日本の運転免許証と、指定機関で発行された運転免許証の中国語翻訳文が必要となります。

詳しくは、外部サイト → 日本の運転免許保有者が台湾において車両を運転するための制度

国際免許証の有効期限

国際免許証の有効期限は1年となります。

また、国際免許証の発行の元となる運転免許証の期限が切れたり、取り消し処分などとなった場合は、国際免許証の有効期限内であっても、運転は出来ません。

地域によっては、独自のルールを定めている場合があります。

アメリカの一例

ジョージア州

住居を構えて30日を超えて運転する場合は、州が発行する運転免許を取得しなければならない。

ハワイ州

国際免許証の有効期限内であれば、運転が可能(最大1年間)

州により、国際免許証の効力の取り扱いに差がありますので、長期旅行の場合は事前に調べるようにしましょう。

国際運転免許証の取り方

国際免許証の取り方

国際免許証 取得条件

日本の運転免許証を所持

有効期限が1年以上の運転免許証が必要となります。(仮免許証は不可)

有効期限が1年未満であれば、国際免許証を発行する為に運転免許証の更新が可能です。

免許停止処分を受ける方や停止中の方は、手続できません。

18歳以上

ジュネーブ条約の取り決めにより、国際免許証の効力は18歳以上となります。

ので、日本でバイクの免許を持っている17歳の方は、国際免許証によって海外でバイクを運転することは出来ません。

原付・小特・大特は発行されない

原動機付自転車・小型特殊自動車・大型特殊自動車の免許には、国際免許はありません

渡航予定が必要

渡航予定を証明しなければなりませんので、海外に行く予定がない場合は、国際免許証を取得できません。

国際免許証 申請場所・発行期間

国際免許証は、運転免許センター・運転免許試験場・警察署で申請できます

住民票住所の

  • 運転免許試験場
  • 運転免許センター
  • 警察署

で、申請が出来ます。

土日など休日の受付は、地域によって異なりますので、お住まいの地域でお調べください。

試験場・免許センターでは、即日発行されますが、警察署では約2週間ほどかかります。

お急ぎの場合は、試験場・免許センターで申請しましょう。

国際免許証の発行手数料(費用)

各都道府県により、異なりますが、概ね3,000円以下です。

例) 東京 2,350円

国際免許証の申請者

原則、本人が申請。

代理人申請が出来る場合

代理人申請は、本人が渡航中である場合に限り可能です。

また、代理人は代理人関係が明らかにできる親族等(親族のほか、知人、友人、会社関係者を含む)に限ります。

国際免許証の取得に必要な書類

運転免許証

本人申請:必要な書類

  • 運転免許証(有効期限内)
  • 写真1枚(縦5cm✕横4cm、無帽、正面、上三分身、無背景、枠なし、申請前6か月以内に撮影)
  • パスポート等渡航を証明する書類
  • 古い国際免許証がある場合は、その国際免許証

代理人申請:必要な書類

  • 運転免許証(有効期限内)
  • 写真1枚(縦5cm✕横4cm、無帽、正面、上三分身、無背景、枠なし、申請前6か月以内に撮影)
  • パスポートのコピー(全てのページ)
  • 委任状(本人から代理人への委任)
  • 代理人の身分を証明するもの

国際免許証で運転できる車両

日本の運転免許との対応表

国際免許で乗れる車両は、わかりやすい簡易表現としています。

日本の免許 国際免許
大型自動二輪・普通自動二輪 (全ての限定を含む) A : 二輪車
普通車・中型8t限定・準中型5t限定 (全てAT限定を含む) B : 乗車定員9名以下・許容最大重量3,500kg以下の乗用車
限定のない準中型・中型・大型 C : 許容最大重量3,500kgを超えるの貨物車
限定のない準中型・中型・大型 D : 乗車定員9名を超える乗用車
けん引 E : B・C・Dにけん引が可能

国際免許証でバイクは乗れるの?

国際免許証でバイクは乗れるの?

日本で、大型自動二輪・普通自動二輪 (全ての限定を含む)の免許を持つ18歳以上であれば、全ての大きさの二輪車を運転することが出来ます

※ 国やレンタル会社によって、運用が異なる場合があります。

普通車の国際免許で原付は乗れるの?

国際免許でA区分である二輪車を運転するには、日本での自動二輪車の免許が必要となります。

ので、バイクの免許を持たない普通車のみの場合国際免許証では原付には乗れません

また、日本で自動二輪車の免許を持たず、原付の免許を持っている場合であっても、国際免許ではA区分:二輪車は運転できませんので注意しましょう。

AT限定は国際免許ではどうなるの?

国際免許にはAT限定という区分がありません。

ですので、日本の免許がAT限定であっても、制度上は国際免許でMT車に乗ることは可能です。

しかしながら、MT車を運転したことが無いままに、いきなり外国でMT車を運転することは危険を伴いますし、トラブルの原因となります。

国際免許証でMT車を運転する場合は、AT解除をして日本の免許でもMTが運転できるようにしましょう。

国際免許証を必要としない地域

ハワイでは日本の免許証で運転が可能です

カルフォルニア・ハワイ・サイパンでは、国際免許が必要なく、日本の運転免許証のみで運転することが認められています。

ですが、その制度が隅々にまで知れ渡っているとは言い難く、事故や違反の際に日本の運転免許証だけではトラブルの原因となることが報告されています。

国際免許証を持っていれば、すぐ終わるトラブルも、持っていなかったために解決に時間がかかる事もあるそうです。

制度上、カルフォルニア・ハワイ・サイパンでは、国際免許は必要ありませんが、国際免許証を取得することをおすすめします。

まとめ

国際免許証は、海外旅行出発前に自分で申請すれば、とても簡単に取得できます。

費用も、3,000円ほどですので、海外で運転したい場合は、必ず取得しましょう。